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"You are so beautiful" そしてハイディーのこと。

NYにはあまりに様々な種類の人がいるので、
人間ウォッチングがおもしろい〜とか言っていられない。
(あまりウォッチすると危なそうな時もあるし)

サブウェイで家に戻っている途中、
大好きな女優であるクリスティーナ・リッチに似た、
髪を真っ黒に染めた女性が乗ってきた。
それだけで見とれてしまったけれど、
難しそうな資料を取り出したものだからさらにグッときてしまった。
じろじろ眺めながら(自分ではさりげなくて見ているつもり)、
「you are so beautiful!」とヒトコトだけ言って去りたい衝動にかられた。
けれど、そうしなかった。
だけど、もし言ったとしても彼女は変な目で見なかっただろうし、
パッと笑顔で「Thanks!」とさらっと言ってくれたと思う。

アンティーク市でも、
小柄でカジュアルな美しいブロンドの女性に見とれた。
顔がとても繊細な造りで、うーん、名前を忘れてしまったけど
すごく似ている女優がいたなぁ……
まだ20歳くらいにしか見えなかったけれど、
ベビーカーに生まれたての赤ちゃんを乗せていた。
こんなに可愛い人の夫になれて、赤ちゃんを産んでくれるなんて
なんて幸せな人がいたもんだろう、と思った。

そんなふうに、美しい女性をたくさん見た。
きれいな女の人は無意識に周りを幸せにする。
もちろんそれは顔や身体の造りのことだけではない。
気品と優しさの空気に触れると、ありがとう、と思う。
男の人でも女の人でも、素敵だと思うとすぐに言いたくなる。

褒めることは、日本人同士だと自然にしにくいことなのだと思う。
容姿のことだとなおさら。
私だって日本にいたら見ず知らずの人に『綺麗ですね』なんて言えない。

ハイスクールの1、2年の時いつも一緒にいた、
都会版『長靴下のピッピ』みたいな、
ハイディーという女の子のことを思い出した。

彼女は足が私の背中のあたりからはえているような、
顔のちいさ〜い7頭身の女の子で、背筋をピンと伸ばし、
時にハイパーすぎるほどエネルギッシュ。
人前で何かすることが大好きで、
次から次へと言葉が溢れ出てくるような子だった。

ハイスクール入りたての頃
私は全身真っ黒の装いで人とすごく距離を置いていたので、
ハイディのような太陽みたいな子と仲良くなると思っていなかったけれど、
彼女はどこにでも、誰にでも飛び込んでいける子だった。

日本人である私の容姿や態度が気に入ったらしく、
いつだって「you are so beautiful!」と言ってくれた。
コンプレックスのかたまりの私としては、
最初は『はぁ〜?なにが?』と思ってそう反応していたけれど、
そのうち素直に「Thank you!」と返すようになった。

彼女は、彼女の価値観で誰かに対して”いいなぁ”と思ったことを
すぐにその人に伝えたくなる人で、
それはとても自然なことなんだと感じたから。

私も、いつのまにか影響されていた。
“ステキだなぁ”と思ったらすぐ伝えたい、という人間になったのは、
ハイディーの影響が強いんじゃないかと、
今これを書きながら、気がついた。

Posted by miu at December 27, 2004
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